パワハラ、それは言葉の暴力です
「お前なんで電話に出らんとや!!電話には直ぐ出ろって言うたろうが!!
携帯は肌身離さずいっつも持っとけ」
朝から上司の怒号が響き渡ります。公休日の朝一番から上司の電話で起こされ、怒鳴られる同僚が気の毒です。こんな事された日にはオフィスの雰囲気も険悪になり
他の社員のテンションもダダ下がりです。溜息をつくばかりです。仕事の能率も上がらず生産性は下がり何も良い事はありません。正に百害あって一利なしと言う状態ですね。
しかし、この状況でも怒鳴られている社員にしてみれば「私がミスの無いようにきちんと仕事をしていれば何の問題もなかった・・・」
こんなコメントが返ってきます。怒鳴られているのは不真面目な社員ではなく真面目に仕事に取り組んでいる方が多い印象です。(少なくとも私の周囲ではこれが当てはまります。)
確かに仕事上、重大なミスを犯してしまう事もあるかもしれません。しかし、だからといって相手の人格を否定するまでに怒鳴り散らすのは最早教育でも指導でもなく、ただのパワハラです。
それ以外の何物でもありません。ますは、この事をしっかり認識しておきましょう。ミスをしたのだから怒鳴られて当然だと考えるのは間違いです。
社員のミスを上手くカバ-するのが上司の仕事です。部下のミスに対して然るべき手段を講じてフォローしつつ、同じような失敗を繰り返さない様にきちんと冷静に話し合うべきなのです。
「何度も同じミスを繰り返してしまった」と悲観する方もいらっしゃるかもしれませんが、それが怒鳴ってよい理由にはなりません。
(ミスしてしまったことに対しては真摯に受け止め、再発の防止に全力で取り組む必要がありますが・・・)
叱るにしても、当人のプライドを考慮して、ほかの社員がいない場所や時間帯を選び指摘すべきです。上司も人間ですから一時的に感情的になったとしても、その後は冷静に建設的に話し合いをするように持って行かないとダメでしょう。まともな神経の人間なら配慮するはずです。
こういった、当たり前の事を行わずに暴言を吐いたり、罵声を飛ばす行為はパワハラ認定されます。専門家の意見を求めるまでもなく間違いなくパワハラです。
パワハラなんて立場の違いを利用しただけのイジメです。パワハラなどと言う不当な行為に負けてはいけません。断固戦いましょう。次章ではパワハラへの対処法について考察したいと思います。
辛いパワハラへの対処法
会社でパワハラを受けた場合、ほぼすべての人は嵐が通り過ぎるのを待つように耐え忍びます。上司なので逆らってはいけないという先入観もあるかと思います。
しかし、平気でパワハラを行う人間を野放しにしておくのは非常に危険です。度重なる上司からのパワハラを受けてうつ病になってしまったという事例は枚挙にいとまがありません。
うつ病などの精神疾患に陥ってしまえば、回復するまでにかなりの時間が掛かります。たとえ回復出来たとしても何らかの後遺症が残り、日常生活にすら支障が出る場合もあります。
パワハラを軽視してはいけません。毅然とした態度で立ち向かうべきです。仕事でミスをしたのだからと言って怒鳴られるいわれはありません。卑屈になる事はないのです。
勇気を出して戦いましょう。本人に面と向かって話す勇気が無いのであれば、パワハラ上司の更に上の上司に相談してみましょう。
私の会社では副支店長がやりたい放題で部下に対して暴言を吐いていました。冒頭の暴言は副支店長の言葉です。
しかし、その一部始終を聞いていた事務員さんが耐えきれずに支店長に報告したため、全てが露見し彼は敢え無く転勤となり即日出ていきました。
噂では副支店長から平社員に降格となったという事でした。企業側も各種ハラスメントには敏感になっており、なにか問題があれば即対応して動いてくれるようになりました。
なので、パワハラ上司の暴言があまりにも酷いようであれば、ワンランク上の上司に掛け合ってみましょう。
最悪、職場のナンバー1がパワハラを行っているのであれば、本社の人事部などに連絡です。きっと対応してくれるはずなので、諦めてはいけません。
最近では社員の悩みを聞いてくれる専門のカウンセラーを常駐させている企業も増えました。匿名で話をしても問題ないケ-スもあります。
私の会社でも匿名でOKでした。こういった制度があれば1人で悩まずに活用しましょう。あなたの悩みを理解してくれて、直ぐに部署が移動となるかもしれません。
もし、会社にこういった制度が無ければ、厚生労働省の総合労働相談センターに相談してみましょう。ここは全国の都道府県を対象にしていて無料で相談できます。
相談員はきちんとした有資格者なので、各種ハラスメントに該当すると判断した場合は行政指導を行う権限を持った部署に取り次いでくれます。
なんの心配もありません。これまで不当なパワハラに耐え忍んできた方はこの機会に怒りを爆発させリベンジしてやりましょう。そのくらいの気概をもって対抗しないと駄目です。
私の会社にいた先輩は上司の暴言が余りに酷かったので遂に逆切れしました。上司の暴言も激しくなりましたが、先輩も最後はタメ口になりブチ切れてました。
「貴様の話し方がムカつくったい!なんか、このハゲ!文句あるならかかってこい!!」
こんな感じでしたwww
パワハラを受けていると徐々に精神が病んできます。ミスを連発して怒鳴られると「自分はなんてダメな人間だろうか」などという思いが巡り、悪い方に悪い方に流れていきます。
「また何かミスをするのではないだろうか?」というマイナスの残留思念が常に付きまとい、精神的に委縮してしまいます。
同僚や年下の社員からも蔑まれているのではないかという妄想も沸いてきます。
(実際にはそんな事は無くて単なる被害妄想なのですが・・)
こいうった悪循環に陥ると精神的に不安定になり、通常であれば難なくこなせる仕事でもミスをする様になります。常に心配しているから集中出来ないんですね。
そうするとまたミスして怒鳴られる、と言った具合に悪循環に陥ってしまいます。なので、ここは悪い流れを断ち切るためにも勇気を出して行動しましょう。
行動しなければ何も変わりません。ほんのちょっとの勇気が劇的な変化をもたらす事もあります。
「行動あるのみ」ですよ。頑張りましょう!頑張るしかなかとです!!
最後の手段、転職も視野に入れてみましょう
上司のパワハラに思い悩んで耐えてきた方は、たとえその上司が転勤となって出て行ったとしても、これまで受けたパワハラがトラウマとなる事があるかもしれません。
同じオフィスで働いていれば、あのパワハラ上司が現れるのではないかと言う強迫観念に襲われるのです。笑い話ではありません。パワハラはここまで人を追い詰めるのですよ。
パワハラを受けていて現在は改善されたとしても、この会社で仕事をすること自体が苦痛に感じる場合もあるかもしれません。
どうしても改善できなければ、転職も視野に入れて今後の事を検討してみましょう。苦痛を取り除く最良の方法が転職なのであれば、迷わず選択です。無理は禁物なので引き際は冷静に判断しましょう。
休職して今後の方針を検討する方法もあります
勇気を振り絞ってパワハラを訴えたけれど、改善しなかったという事例もあるかもしれません。会社の人事部や、相談所に連絡したけれど根本的な解決には至ってない場合です。
会社の人事部などから口頭で注意を受けただけで上司が転勤する事無く、同じオフィスで仕事を続ける羽目になれば最悪です。上司はあなたにチクられたと思っているかもしれません。
表面上は穏やかにしていても、腹の中では何を考えているのか分からないだけに余計不気味です。暴言を吐かず、法律に抵触しない様に嫌がらせをしてくる事も考えられます。
こういうケ-スは稀ですが絶対にないとは断言できません。勿論、この様な場合は徹底的に戦った方が良いのは言うまでもありません。
再度、会社や相談機関に強く抗議すべきですが、どうしても精神的に耐えられないのであれば休職を申し出て即日退勤しましょう。
休職したら収入が途絶えるので心配だと言う方は医師に診断してもらい、健康保険の「傷病手当金」の申請を行いましょう。就業困難だと診断された場合は給与の3分の2が支給されます。
医師の診断書を会社に提出し、医師が指示した期間を療養に当てます。会社を休めばストレスから解放されてある程度リラックス出来ると思いますので、ゆっくりと今後の方針を検討出来ると思います。
転職を検討している方へ
転職を検討しているのであれば、多数の求人情報が掲載されている転職サイトの活用をお勧めします。無料で使えてスマホでも閲覧できるので隙間時間を活用して情報収集できます。
わざわざハローワークに出向く必要はありません。認定日だけで問題ありません。
転職サイトはたくさんありますが、どのサイトも使い勝手は大差なく、おまけに掲載されている求人情報も似たり寄ったりなので複数のサイトに登録するよりは、気に入ったサイトを1、2件登録して使用すれば十分です。
転職サイトを選ぶことに時間を掛けずにサクッと登録して、掲載している企業の情報収集に注力しましょう。
「あなたに合ったお勧めの転職サイト探し」などというサイトを見ていると、それだけで1日くらい簡単に潰れます。
当サイトのお勧めはリクナビネクストです。大手リクルート社が運営する転職サイトです。興味がある方は覗いてみてください。
本日のまとめ
パワハラは非人道的な行為です。絶対に許してはいけません。パワハラを行っている事実が発覚したら、厳しい処分を下すべきです。精神的な苦痛はパワハラを受けた人しか理解できません。
実際にパワハラを受けていた私が言うのですから間違いない!という事で現在パワハラを受けている方は一刻も早く行動して対処しましょう。我慢する必要はありませんよ!
編集後記
記事本文中にも書きましたが、私も実際にパワハラを受けていました。上司は暴言吐きまくりで本当に悲惨な状態でしたw
冒頭の副支店長の暴言は実は同僚ではなく、私に向けて放った罵声です。公休日に朝早く電話が鳴ったので寝ていて気が付かなかったのです。
その後、折り返しの電話をしたら見事に怒鳴られました。よくあの状況が我慢出来たなと思います。
私の場合は上司が移動となり難を逃れたのですが、実際には上手く改善できないケ-スもあると思います。
その場合は休職や転職を考慮して今後の方針を決めましょう。現在は我慢できたとしても、同じ状況が続けば間違いなく精神は病んでしまいます。そうなる前にきちんと対処しましょう。
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